毎日の診療で気付いたこと

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主訴は口元が出ている

今日の矯正相談は31歳女性で主訴は、口元が出ていることだった。

相談前の口腔内写真を撮っているときに、上顎にわずかな叢生があるものの、良好な歯列咬合に見えた。

その写真を見ながら主訴について尋ね始めた。

想像していた通り7年前に矯正の経験があるとの話だった。

そのときの主訴は反対咬合だったという。

多分、非抜歯で上顎を前方に拡大して、叢生と反対咬合治したと想像できる。

だから歯列咬合とすれば被蓋は安定しているし、臼歯部の咬合関係も良好と言える。

しかし、口元については出ていた下唇にあわせて上唇を出したことになるので、口元が出ている感じが否めない。

7年前に治療した矯正歯科医は、それで治療は成功したと思っているのかもしれない。

私もそれで患者さんが満足してれば成功例だと言っていいと思う。

しかし今日のように、口元について不満を相談してくると困ってしまう。

以前にもそのような例を顎変形症として扱ってほしい希望があった。

今回はそのようなことを言っているわけではないが、このような状態を顎変形症として扱うのはおかしいと思う。

かといって、すでに下顎前歯が舌側に倒れているので抜歯ケースとして治療していくのも難しいような気がする。

結局、当クリニックで治療をしていく話にはならず帰って行った。

これから前の矯正歯科で相談するのか他の医療機関に相談に行くのかわからないが、納得のいく結果に満足できるような状態になってほしいと思う。

矯正相談

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