毎日の診療で気付いたこと

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顎変形症とはみなせなかった

今日の矯正相談は18歳女性、新大学生だった。

仕事柄、口の中を見る前に顔つきに目がいく。顎変形症なのかなぁと思った。

しかし口腔内写真を撮っている時、その両側臼歯部の咬合関係や前歯部の被蓋関係はほぼ正常に近い。

主訴としての上顎前歯部の隙間は右上側切歯の先天欠如のためで、その補綴のための隙間を得ることは難しいことではない。

しかし問診票を見ると下顎がでている顔つきが気になることがわかる。

主訴をはっきりさせておかないと後々満足が得られず、トラブルの元にもなってくる。

そこで、その辺の詳しい話をすることとなった。

顎変形症と決めてしまえば全て健康保険でできて、それと直接関係ないと思われる上顎前歯の排列まで保険ででできてしまう。

しかし、そのためには、術前矯正として、下顎前歯を唇側傾斜させ上顎前歯は舌側傾斜させ手術直前には、かなりひどい反対咬合にしておかなければならない。

そのように今の咬み合わせを崩して並べなおす必要があるのだろうかと思った。

それならば咬合はそのままで、気になるオトガイ部の形成手術だけ行ったらどうかと提案した。

当クリニックから紹介した顎変形症でオトガイ形成も同時に行った患者さんは多い。

だから口腔外科でオトガイ形成手術は行ってもらえる。

オトガイ形成手術だけでは自費とは聞いているが、その手術時間、入院日数や料金などは知らない。

そのような話をしたが、そのことはまた後で相談し、先に上顎前歯の隙間を矯正治療することを望んだ。

先にオトガイ形成手術を口腔外科で相談しておくことを勧めたが納得すれば後でも良いと思う。

そんなわけで当クリニックで自費で上顎前歯を主に矯正のみの治療を行うこととなった。

治療が進むまでにもオトガイ形成手術のもっと詳しい情報を患者さんに伝えておきたいと考えている。

矯正相談

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