毎日の診療で気付いたこと

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本当の主訴は

夕方、女子高生が矯正相談に来院した。

口腔内写真を撮っていると、正中離開はすぐ分かる。

だがそんなことは矯正専門医にはたいして気にならない。

下顎前歯に軽度な叢生はあるが臼歯関係は両側とも1級で咬合している。

しかし、口唇閉鎖は容易ではなく、口元は出ている。

当然、主訴は上下顎前突だと思って、叢生がほとんどなく臼歯咬合関係がよいのを抜歯ケースとして治療するのかと思った。

相談コーナーに行き問診票を見ると歯のすきまに丸があり、出っ歯にはついていない。

だも本当に気になっていることを書かない人もいることは知っている。

だから出っ歯は気になっていないのか恐る恐る聞いてみた。

何も気にしていないようだった。2ミリ程度の正中離開だけだった。

それでも料金、治療期間の説明などでは通常の説明をして、その上で正中離開だけなら簡単に料金も少なくできる説明をした、

骨格性の上下顎前突を抜歯して治したこともあるが期間がかかり、前歯軸が十分コントロールできないし苦戦する。

だから、正中離開を短期間で低料金で治して満足していただけるのならそれに越したことはない。

だから、最後にその話でまとめたつもりだった。

だが受付では考えてくるとのことだった。

余計なことを言ってしまったかなと思う一方でやはり言っておかなければならないことをいっただけとも思う。

40年近く矯正相談を受けていながら未だにこんなことで悩む。

矯正相談

 

 

 

 

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