学校検診でどの程度の不正咬合を指摘するかは難しい。
今日、矯正相談に来院された10歳の女の子が学校からお知らせの紙を持ってきた。
それを診て、この程度の歯列、咬合を学校検診で指摘するのかと思った。
下顎前歯にわずかな叢生とよく見れば上顎前突傾向かなぁという程度であった。
この程度で指摘すると、不正咬合の割合はかなり高くなるだろう。
学校検診では記録のみの不正咬合1とお知らせの紙を渡す不正咬合2に分かれているだけだ。
私は検診のときには気づいた不正咬合を低学年では不正咬合1として記録しておく。
毎年それが続いた場合、高学年になって不正咬合2としてお知らせの紙に書くことにしている。
そのやり方でいいのかどうかわからないが指摘するのは明らかに不正咬合の人だけになっている。
近頃は、不正咬合に対する認識も高くなっているので、もう少し細かく診査して、軽度でも指摘することも考えられる。
近年、学校歯科医の検診レベルの標準化を県の歯科医師会を中心に行っている。
でも、う蝕の検診はかなり均一化されてきているだろうが歯周病や額関節、不正咬合についての検診基準は難しいのかもしれない。