27歳女性がホワイトニングの相談に来院された。
最近ではホワイトニングの相談時にも歯並びかみ合わせをまず診ることにしている。
歯並びは悪くない、よく診ると第一小臼歯が4本抜歯されている。
そこで「矯正治療の経験がありますね」と尋ねてみた。
そしたら、なんと当クリニックで小学校の頃やったと言う。
それでは、私が治療したんだ。「覚えていなくてすみません」とまずお詫びした。
患者さんも「姓が変わっているからわからないでしょう」と言っていた。
ホワイトニングの話をしているうちに、スタッフが古いカルテを持ってきた。
初診は1997年当時10歳だった。貼ってある初診時の顔には見覚えがある。
しかし今の顔とはだいぶ違っている。これでは覚えていなくても仕方がないのかなと思った。
そこで感じた事は、まず昔やった矯正治療が安定していてよかった。
それから十数年も経っても覚えていてくれて私のところにホワイトニングの相談に来てくれたこと。
33年も開業していると、こういうことが時々見られるようになるのだろうか。
そして本当に地元に根付いた矯正歯科医になっていくのだろう。