11歳の女の子とその妹の7歳の女の子が来院した。
姉のほうは4年ほど前に口蓋裂の診断名が付けられてこども病院から依頼されてきた。
程度は比較的軽く唇裂を伴っていないので外からはあまりわからない。
しかしそれが口蓋裂に伴う歯列不正のため健康保険の適用となり今まで治療を行ってきた。
窓口で支払う費用はこども医療券を使うため月におよそ500円だけであった。
7歳の妹の方を見てみると、明らかに指しゃぶりによる開咬であった。
まずは指しゃぶりをやめて様子を見ることとなったが、おそらく矯正治療が必要なこととなってくるだろう。
妹のほうは保険適用にはならない。そのために料金の説明をした。自費の料金はどうしても数十万の話にはなる。
保険での治療、特に中学生以下の場合は窓口での支払いが500円だったり、住んでいる地域によっては無料だったりするので説明の必要もないくらいだ。
それが保険のルールだから説明するほうも、されるほうも納得せざるを得ないのだがあまりにも違いが大きすぎるような気がする。
先人の努力により矯正治療が健康保険の中に入った事はわかっている。
それはきっといいことなのだろうけれども時々矛盾を感じることもある。