6歳の反対咬合の患者さんが初診相談に見えた。
問診票から家族的に反対咬合の様子がわかる。
聞いていくとその子を連れてきた母親の弟さんが当クリニックで治療しているそうだ。
その方の名前を聞くとスタッフがカルテラックの奥の方から昭和60年作成のカルテを持ってきた。
その患者さんは当時7歳、治療はチンキャップのみで数年行っていてⅡ期治療はせずに終わっていた。
その母親が、現在その弟さんは反対ではないと言う。
昭和60年と言うと、およそ30年前で開業4年目ということになる。
その頃は反対咬合の相談ばかりが多く来て、そのほとんどがチンキャップを装着していた。
今チンキャップを被っている患者さんはほんのわずかだ。
まだ診断前だが、その相談者の6歳の男の子にもチンキャップをすぐに装着するつもりはない。
こういうケースに出会うと当クリニックも開設から大分長くなったなぁとか、治療方法も変わったなぁとか、相談時主訴の反対咬合が減ったなぁ、とか様々なことを思い浮かべる。