7歳時に反対咬合を主訴に来院した女子が現在16歳になって来院した。
初期の治療で上顎前方けん引装置により被蓋改善し、さらにバイトも深くなっていた。
その後永久歯列となりⅡ期治療をどうするのか半年ごとのリコールで観察していた。
観察している時から歯列にあるスペースが気になっていたが、歯が小さいためかとあまり気にしていなかった。今日治療椅子に座って、まだ口に中を診る前に偶然唾を飲み込む表情をみた。
それはまさに舌癖で口の中は見えないが、どのような舌の位置、咬合であるかは想像できる。
そこで再度、唾を呑みこませて確認した。
その癖の症状が歯列咬合に明らかにあらわる場合は装置で癖を治したり、歯を動かして癖のできない状態を作ったり、訓練もする。
しかし矯正歯科医が見て問題を感じても主訴や不都合がない場合にはなかなか治療に結びつかない。まして訓練など成功するわけがない。
今回のケースでも指摘するにとどまった。