午前に初診、矯正相談が2件あった。
1件は14歳中学3年生の女子だった。
下顎前歯に叢生もあるが、 一番気にしているのは、咬合平面が左右的に傾いていることのようだ。
具体的には口唇を開けて見える左右の歯肉の高さが違うと言う事だ。
このような訴えは治療途中でもある。
そのようなときにはアーチワイヤーを1歯ずつステップをつけて曲げて左右の傾きを是正する。
しかし、それで、本当に咬合平面が正せたかどうか、はっきりわからない。
近頃ではアンカースクリューを植立して、それを固定源に圧下する方法が考えられる。
今日の初診の説明では、そんなやり方も紹介しておいた。
これが極端な場合には外科の適用になるが、今日はそこまでとは思われなかったし、患者さんもそこまで考えていなかったようだ。
もう1件は12歳男子、 個々の歯が大きく厳しい叢生状態だった。
それだけならば抜歯ケースとすれば、それほど難しくはない。
だが顔つきを見るとやや下顎が出ている。説明を聞いている母親は骨格性の下顎前突とみられる。
そうなるとこの時期に抜歯してまとめてしまっていいものだろうか、その後の成長はどうなるのだろうか、そんなことを考えてしまう。
近頃は外科併用が発達してきたので、その時には外科に委ねればよいと考えてしまうが、やはり成長を見てから抜歯してまとめた方が良いのかもしれない。