5年前7歳で来院された女子の治療を続けている。
症状は下顎が後退しているシビアな上顎前突であった。プレートを用いて上顎前歯にあったスペースを閉鎖しながら後方に移動し、下顎を前方への移動を試みてきた。
その結果ある程度、上顎前突(オーバージェット)改善して永久歯列となった。
そこで今年の初め再診断を行った。小さいころから治療してきていると、なんとか非抜歯の方針にしたくなる。
患者にもその移行があったため、非抜歯ケースとして下顎を前方に出す方法を行ってきた。
Ⅱ級ゴムも使用した。マルチブラケット装着して半年近くが過ぎて、咬合関係はは改善してきた。しかし、私が診ると口元はとても気になってしまう。そこで、これ以上遅れないうちに抜歯ケースへ変更の相談をもちかけた。
今までに非抜歯から抜歯に切り替えたケースはいくつかある。マルチブラケット開始から半年くらいで変更しすれば、最初から抜歯ケースとして治療するケースより遅くはなるが影響が少ない。
結論はまだ出ないが、常に抜歯、非抜歯は矯正治療にとって難しい問題だ。