8歳と、 11歳の姉妹が、矯正相談に来院した。
8歳の妹は上顎両側側切歯が捻転したりクロスバイクになっている。
加えて、下顎の前歯が3本しかない。
このような状態から上顎両側側切歯は今の時期でも治療しておいた方が良いかもしれない。
下顎の前歯が3本だと永久歯列期の治療も必要になってくるかもしれない。
そしてお姉さんのほうの話に移った。
上顎には両側犬歯と、両側の第二乳臼歯が残っていた。
主訴は、口元がやや出ているという、それを床矯正の拡大で治した人がいたと言っている。
それに対して、気になる状態とも思わないが、口元を後退させるのなら、拡大ではなく、抜歯による治療だろう、と説明した。
それで話が終わりそうになった頃、他の歯科医院で犬歯の位置が悪く、乳歯根が吸収されないという話を聞いた。
そこで早速パノラマレントゲン写真を撮った。
デジタルは便利で2、3分後にはもうモニターでレントゲン写真の画像を見ることができた。
その結果は上顎の両側犬歯がほぼ水平に埋伏していた。これでは出てこない。
より詳しい犬歯の位置を知るためには、CTのレントゲン写真を撮ることにとなる。
当クリニックにはそれがないので、病院の口腔外科に依頼して撮影してもらい、それを診断していただこうということになった。
その歯を出すことになれば矯正治療ということになる、なかなか難しそうだ。
以前はパノラマのほかにセファロやオクルーザルなど撮って頭の中で立体に合成して考えていたが今ではCT撮影後立体に見せてくれるソフトがある。
こんな時にもすぐにCT撮影を思いつくという事は、CTが診断機器として定着してきたということなのだろう。