今日の午前、マルチブラケット装置を撤去する予定で、31歳女性が来院した。
診ると、ところどころにスペースがあり、捻転の改善も不十分なところがある。
装置撤去を決めた前回には はなく、捻転も撤去までに改善できる見込みだった 。
そんな状況を見て装置を撤去すべきか治療を継続すべきか悩んだ。
その状態でも患者さんは特に不満を言っている訳では無い。
そして今日はその患者さんは撤去を予定して仕事を休んできている。
当クリニックも時間がかかる処置として、午前中その患者さん1人しか取っていない。
その患者さんは今日装置がはずれることをきっと楽しみにしていることだろうと推察する。
もちろんその状態については、患者さんに説明するわけだが、それを理由に装置撤去をやめましょうとは言い出せなかった。
結局装置は撤去することに決めて、それらの問題点は装置撤去を装着するクリアリテーナーをセットアップした状態で使用してもらうことで改善することにした。
なるべく装置を早くはずしたい、はずしてあげたいという気持ちで勇み足になってしまうことがある。
マルチブラケット後半、終盤になってくると、多くの患者さんは装置をはずす見通しについて尋ねてくる。
決して楽観的な答えはしないつもりではいるがプレッシャーとなり、早めにはずすことを決めがちとなる。
その結果、仕上がりが不十分なケースが出てきてしまう。
自分の納得のいくところまで仕上げたいという気持ちと、患者さんを早く取りたいだろうなぁという気持ちのせめぎ合いの中で装置撤去日決めていく。
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