夕方、最後は、30歳男性の方の矯正相談だった。
口腔内写真を撮っていると、左右の急死関係はほぼ正常、前歯部の被蓋関係もほぼ正常だった。
上顎正中にわずかな離開と捻転、下顎の前歯部にわずかな叢生が認められた。
写真を撮りながらこれは矯正治療の後戻りかなと思ったりしていた。
相談に入ると矯正治療の経験はないという。
次に聞く事は今までに矯正の相談をしたことがあるかどうかだ。
何件か相談しているという。
そうなると、そこで何が問題だったかを聞くことが一番回答としてふさわしくなる。
3件相談しているようだったが、いずれも矯正専門ではない。
というのは、ネットでインビザラインにこだわって探していたようだ。
それではあまり専門は出てこないであろう。
症状とすれば非常に軽度なものであるが、金額はかなり高い額が掲示され、それが不満だったようだ。
矯正専門医から見ればごく簡単な処置で料金だってそんなに高額にはならないだろう、と思う。
この相談で気になったのは治療はごく簡単なのだが、そのこだわりに対して満足な結果が出せるかどうかだ。
また短期間で良好な結果を出せたとしても一生固定式リテーナーでもつけていない限り、すぐ戻ってしまうだろう。
そんなことから当クリニックに相談に来た結果のアドバイスとして「治療しない」きたという考えもあるのではないか、と言った。
はたしてそれで納得されたか、またどこかに相談に行くのか・・・。
ただ、今までの相談では聞いていなかった「治療してもずっと保定していなければすぐに戻るよ」と伝えることができてよかったと思う
将来、私が伝えたことを思い出して「その通りだった」と感じることがないようにを願っている。
矯正相談