昨日、東京の一ツ橋講堂で開催された顎変形症学会に出席した。
顎変形症学会に所属したのはかなり前だが、昨年初めて学術大会に出席した。。
昨年は口腔外科半分矯正歯科半分というようなイメージだったが、今年は口腔外科が中心で矯正歯科はちょっとという感じだった。
だから講演内容も展示発表も手術に関連することが多いように思えた。
顎変形症の治療を受ける患者さんの主訴は現在審美的な要素が多くなってきている。
それを年代別にグラフ化したような講演があった。
確かに現代は86%が審美的な主訴だと言っていた。
学会で感じた事はその審美的な要素に口腔外科の先生方が非常に応えるようとしている様子が
見られた。
矯正歯科は周りから審美的なものを求める治療のように思われているが、顎変形症に関しては、案外そうでもないように思う。
単純に顔貌の要素だけでは顎変形症として診断してよいものかと考えてしまう。
そこに明らかな咬合の不正が伴って初めて顎変形症と診断したい。
そこには顎変形症が健康保険適用への歴史関係あるのかもしれない。
過去には手術だけは健康保険で、術前術後の矯正は自費でと言うようなことがあった。
その時代の方が矯正歯科はやりやすかった。
全面的に健康保険の適用になったおかげでこれだけ顎変形症治療が進んだ事は確かだ。
でも、このまま進むと何か問題が起こるような気もする。