最近はアンカースクリューを植立してからマルチブラケット治療を開始することが多い。
植立部位はほとんどが上顎の第二小臼歯と第一大臼歯の間にしている。
しかし使い道は上顎の犬歯の遠心移動とその保持、さらに上顎前歯の遠心移動の補助に使うことがある程度だった。
もう一つ上顎の内第2大臼歯が遠心移動にも使い始めた症例がある。
今日は、マルチブラケット治療開始4ヶ月目の17歳の女子高校生に下顎前歯を後退させるためのアンカースクリューからclass Ⅲのゴムを引くことにした。
最初はゴムがかかるか心配したが問題なくかかった。
上顎は犬歯の遠心移動が終えて、まだまだ、叢生が残っているが、上顎全体にブラケットつけたところだ。
通常ならそのレベリングが進んでからclass Ⅲのゴムを引くのだが、今回はレベリングと並行してゴムを引くことにした。
このことにより、治療が早く正確にできることを期待している。
このようにアンカースクリューの使い道はアイディア次第だと思う。
そのアイディアの多くは本に載っているが、こんな単純な使い方本では見ていない。
本に載せるような事でもないが、実際に役立つかもしれない。