今日の最後の診断が突然キャンセルになったと思ったらすぐに矯正の再相談が入ってきた。
その患者さんは中学2年生女子、4年ほど前に一度相談にきている。
その時の主訴に上顎前突が書かれている。
口腔内写真を撮りながら見ていると正中に2㎜以上の隙間がある。
それだけが主訴であってくれればいいと願っていた。
しかし主訴は上顎前突、口唇閉鎖不全であって正中離開は二の次であった。
そこで、一通り永久歯列での治療の説明をして、口元の後退のためには抜歯が必要だと説明した。
しかし本人は抜歯を拒否している。
これは前回の正常咬合で抜歯していいから治療してくれと言われるよりずっと気が楽だ。
「抜歯しなければ治療できない」で話を終えることが出来るから。
さらに中学生だから外科併用のことも全く考慮に入れなくていいから。
話をしていくとだんだん正中離開の治療だけでどうかというようになってきた。
これなら簡単で治療期間も少なく伴う費用も軽減できる。
しかし、安易にこれも治療を始められない。主訴が上下顎前突であることには変わりない。
ともすると患者さんはちゃんと説明してあっても、主訴まで治るんじゃないかと期待する。
その事を完全に理解していただかないとトラブルの元になる。
今日は、結論が出なかったが、口唇閉鎖不全を強く感じていたから抜歯を理解いただければ、今ケースは治療してもいいかなと思っているところだ。