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過蓋咬合は気づかれない

今日の矯正相談は12歳の男の子、主訴は、叢生だった。

患者さんに説明するにあたって、「おそらく気づいていないでしょうが、正面から見て、下の前歯が全く見えませんね 」このような言い回しから始まる。

患者さんの個々の歯は大きく、正面からでは下顎前歯は全く見えないくらい深い。

やはり不快咬みあわせ(過蓋咬合)全く気づいていなかった。

そして咬みあわせが深い事は出っ歯の要因ともなっている。

たまたま前歯の唇側傾斜が著しくなかったため、出っ歯のようには見えない。

でも、上顎前歯の叢生をそのまま拡大すれば明らかに出っ歯が確認できる。

その患者さんは、まだ、下顎の両側第二乳臼歯が残っているため、それの交換までにプレートなどでバイトをあげておく方法が良いかもしれない。

また、このような過蓋咬合の場合、患者さんや保護者は特に不正咬合という認識がなく、症状も口蓋粘膜を噛んで傷ついたりすること以外は見た目の悪さはなさそうだ。

今日の患者さんも口蓋が傷ついた経験は無いと言っていた。

しかし、将来のこと考えると深い咬合は顎関節に負担がかかるので、やはりこの時期に咬みあわせを挙げておいた方が良いだろう。

やはり矯正歯科専門医のところに相談に来たんだから、ただ、叢生の話ばかりしていても意味がなく、過蓋咬合のことについて説明しておく事は大事なことだろう。

矯正相談

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