今日の最後は初診相談、粘膜下口蓋裂という診断名書きされた県立こども病院からの依頼書を持って来院した。
年齢は11歳女子、 7年ほど前に咽頭閉鎖施術を受けているというが、その傷跡もほとんど見当たらない。
症状は、叢生と言っていい。
他に舌癖があるのか前歯部が咬合していない。
さらに上顎前突傾向もあるかもしれない。
いずれにしても、そう難しいケースとも思われない。
口の中は右下第2乳臼歯以外は全部永久歯だった。
その残っている1本の乳歯もすぐ脱落するだろうから永久歯列期初期のマルチブラケットでの治療を説明すれば良かった。
初診時の矯正相談の説明の中で重要なことの一つは治療費はの説明である。
通常、自費診療であるため、それなりの料金の説明をしなくてはならない。
健康保険による治療でも顎変形症は3割でもそれなりの費用がかかるので概略説明しなければならない。
その点、この世代の保険治療は3割負担を自治体が補助してくれて無料または月500円程度である。だから料金の説明はほとんどしなくてよいことになる。
そして、患者さんが当クリニックを名指しして依頼書書いてもらっている。
それでは、もうお互いに考える要素もなく治療始めていくこととなる。
だいぶ遠くからの通院なので早速、検査まで行った。
このような料金のことを話さなくていい初診を受けて、料金の話がいつも重要となる矯正治療の特殊性を感ずる。