今日の矯正相談は9歳男子、正中に過剰歯があってすでに5歳の時抜歯している。
それでも正中は2ミリ程度離開し左上中切歯は捻転していた。
主訴はそこにあった。しかし口腔内写真を撮っているとバイトは深く、オーバージェットもやや大きい。
それを中程度の上顎前突とみた。それを指摘したが、そんなことまったく気にしていなかったようだ。
そして、上顎前突治療の難しさは、主訴とはの捻転とは比較にならない。
このような状態の場合、主訴だけの治療を説明わけにはいかない。
一通り上顎前突の治療の流れを説明したが、どうもそれが主訴としてきた患者さんとは受け答えが違う。
説明する当方も積極的になれない。
認識していなかった身体の異常を専門的な見方で指摘したのは患者さんのために良いことなのだろう。
しかし、なぜかすっきりしない。
こんなことを思うのは、矯正治療の主訴が審美的要素が強いことや、自費料金であることが関係するのだろう。
矯正治療の特殊性かも知れない。