昨日に続き今日も顎変形症の相談が2件あった。
午前の相談は、20代女性すでに動的矯正治療が終わり保定となっている。
主訴は顎のゆがみ、静岡医療センター口腔外科からの紹介だった。
そこでは咬合が矯正治療のみでほぼ良好な状態なので、顎変形症とは言えないとの見解だった。
私も同感だった。
診てみると、切端咬合を下顎のみの小臼歯抜歯で治してある。
患者さんは、その時にはそれさえ治ればよいと思っていたという。
治ってしまったら顎のゆがみが気になってきたとのことだ。
矯正専門医で治療を受けているので、最初に説明は聞いているはずだ。
歯並びかみ合わせは治っても骨格は矯正治療のみでは治らないと。
その説明に納得して開始している以上は矯正歯科医に問題はない。
患者さんに新たな要望が出てきたと解釈できる。
(説明は聞いていても顎まで治る期待をしていたのではないかとも思う)
最初から顎変形症として手術併用で進めば希望はかなったと思う。
結局、自費でオトガイ形成を行うくらいしかできないということになった。
午後の相談は10代女性で反対咬合。
1月に一度相談にきている。その時には手術併用もありか程度の話で終えた。
今日は手術を希望してきたので再度、相談することとなった。
やはり顎の左へのゆがみがある。
反対咬合は矯正治療だけで治ってもこのゆがみはどの程度まで治るか。
咬合が治れば少しはゆがみも治る可能性があるかもしれないが満足できる程度かわからない。
そこで手術併用の詳しい説明をすることとなり静岡医療センターへ診療情報提供書を書いた。
昨日と今日の午後の患者さんはたぶん顎変形症として治療していくことになると思う。
手術を予定して術前矯正中や診断後、装置装着まちなどだいぶ増えてきた。
今年の手術は数件だろうが、来年はかなり多くなりそうだ。