一昨年、7歳で初診相談に来院した男児に顎変形症として将来に治療した方がよいと説明した。
今日、その子が来院して上顎の側切歯が口蓋側へはえてきたから、一般歯科の先生から矯正治療の相談をしてくるようにと指示されてそうだ。
しかし、現在、まだ9歳、顎変形症と診断名をつけて健康保険で治療していくには、まだまだ早い。
それでは、この年齢で、将来顎変形症として治療する可能性が高いケースに、自費でⅠ期治療をするのも抵抗がある。
結局、歯磨きに気をつけて、保険適用しても問題ない時期まで待つことにした。
矯正治療が健康保険に加えられて30年くらいになり、最近では、色々と制約も多くなり、やりにくくなってきた。
一般歯科に比べれば、まだ楽なのかもしれないが、自由な発想で治療できる矯正が保険という枠をはめられると治療しにくい。
患者負担の軽減のため保険は必要だと理解して保険医療機関になっているのだから、しかたがないのだろうか。