口蓋裂の矯正治療は今までに数多く行ってきたが、その多くはすでに小さいころの手術で口蓋が閉鎖されている。
しかし、今日診た患者は、3年ほど前に初診で来院された現在9歳男子だが、その時に大きな残孔があった。某病院形成外科で2回手術を受けたと聞いたが閉鎖はされていなかった。
その時、静岡こども病院の形成外科に依頼したがその時点では閉鎖手術はしてもらえなかった。
3年たち歯の交換が進んできたので、口蓋への骨移植の時期を探るためパノラマX線写真を撮影した。
初診の時にはよく見えなかった、形態異常歯、欠損歯が良く観察できた。
来年には骨移植を依頼することになるだろう。その時には残孔を閉鎖してもらえるだろう。
それだけをみていると、食事や発音がうまくいかないのではないかと考えてしまうが、たいして不自由は訴えていないのが幸いだ。