上顎犬歯が近心に向かって萌出し隣の側切歯を歯根吸収しさらに隣の中切歯まで歯根吸収することがある。
2年前にそんな男子中学生の治療を開始した。
側切歯は相当短くなっていたのであきらめ抜歯した。
中切歯も短くはなっていたが、様子見で残すことにした。
そんなときの治療方針は反対側と下顎の小臼歯抜歯になることが多い。
そこで上顎は右の側切歯と左の第一小臼歯を抜いた。
そんなつもりで開始して、なんとか犬歯を側切歯部に萌出させた。
その時、下顎は抜歯をためらい、成り行き任せにした。
そして上顎を排列、下顎には叢生があったが、オーバージェットもあったので非抜歯で進めた。
叢生をほどいたらちょうど良いオーバジェットとなった。
ついに、今日のマルチブラケット撤去に至った。
本来、矯正治療は計画的であるべきだと思う。
しかし40年以上やっいぇいたも計画通りに行くとは限らない。
成り行きが見通せるようになってくるのが経験かもしれない。
でも、やはり最初に立てる治療計画とそれに従って進める治療は大事だと思っている。