30代女性が矯正相談に来院した。
顔つきを見て顎変形症かなと思いながら口腔内写真を撮り始めた。
上下顎左右側の臼歯部がない。前歯部は反対で咬んでいる。
大臼歯は欠如してないが第一小臼歯までで何とか咬んでいる。
レントゲン写真は撮っていないが12歯欠損は明らかだ。
問診していくと家系的に先天欠如があり抜歯して欠損となったわけではないという。
当クリニックは健康保険で六歯以上の先天欠如や顎変形症を扱っている。
いままで多数歯の欠損と顎変形を扱ったことは1例ある。
その患者さんはほぼ修了して予後観察となっている。
ただその患者さんは成長期だったので長期にわたり様子を見ながら仕上げた。
そして最終的にはインプラントが入り補綴が完了した。
今回のケースでは咬合高径を保ちながら矯正するためには臼歯部に義歯が必要となる。
でも義歯では矯正治療の固定源とならない。
上下顎左右側の第一大臼歯相当部にインプラントを先に植立してもらえばよいかもしれない。
そんなことを考え治療計画を立てるにも補綴、外科との連携が必要となる。
このケースをやってみたいとは思うけれど簡単ではないと説明して今日は終わった。