今日、検査した8歳の女の子はとても唇が閉じにくいかった。上唇のラインは山のようになっていて、その奥に歯が見える。最近の若い人たちによく見られる。
唇はなにも意識していないときに閉じている(上下口唇は接触している)のが自然ではないかと考える。そして閉じにくい唇を無理に閉じるとオトガイ部(下顎の前)に梅干しの種のようなしわ(筋肉の緊張)が生ずる。そこに目を付けて、その筋電位を十数年に渡って多くの患者を計測し、矯正歯科学会に発表してきた。
今日の患者も唇を閉鎖した時に非常に大きな値を計測した。矯正治療の結果、改善している多くのデータを持っている。このように矯正は口元の見た目だけでなく、口を閉じるという機能の改善にも役立っている。