14歳男子の左側唇顎口蓋裂患者の動的治療を終了してマルチブラケット装置を撤去した。
この種の原因で起こる不正咬合は治療が難しく、結果もなかなか理想的にはならない。今日のケースは比較的短期(約1年)で良好に終了したが、一般的には治療期間は長く、結果も矯正歯科医からみると妥協的になることが多い。
唇顎口蓋裂の治療は30年以上前から保険適用となり育成医療(現在は自立支援)の適用にもなり、当院では、ほぼ開業と同時に、この種の治療を健康保険および育成医療を適用して患者負担を軽減して治療してきた。今日のケースはさらに市町村の医療補助が中学3年まで適用される町の町民であったために自己負担はまったくなく行われた。
このようなことが矯正治療の医療としての認知を高めたことにはなるが、まだまだ多くは自費治療である。医療費の負担をどのようにするかは難しい問題だ。