毎日の診療で気付いたこと
ブログ記事 合計 3657 件
マルチブラケットで3年かかった患者さんを先月はずして今日、保定診断で治療を一緒に振り返った。
当クリニックでは2年以内の治療を目指しているが、2年半、3年も少しはいる。
このケースは口元がとても出ていて、極端な口唇閉鎖不全だった。
上顎前突ではあるが、オーバージェットはそれほど大きくない。
そこで、下顎も抜く可能性を説明したうえで、上顎のみ両側の第一小臼歯を抜歯して始めた。
1年ほど経過して下顎を抜かなければオーバージェットはなくせても口元の改善は不十分な結果が予想できた。
そこで下顎の両側第2小臼歯の抜歯を提案した。そこから上下顎の前歯を後退させたので期間がかかった。
さらに抜歯依頼から戻って来るのにも期間がかかってしまった。
それでも何とか3年以内に終わった。オーバージェットは少し残ったが。
このケースのように抜歯・非抜歯を診断で困った時、治療経過を見て決定することがある。
教科書的には途中抜歯などはない。最初にしっかりと治療方針を決め、抜歯は治療開始時に行う。
それを分かっているので、あまり良いことをしているわけではないと思っていた。
それが、保定診断後のアンケートで、その行為を「よく考えて抜歯を決めてくれた」と好意的であった。
優柔不断な抜歯部位の選択と見ないで、よく考え、経過を見て決めていることへの理解が得られたようだ。
矯正歯科に携わり50年くらいたったものでも、よりよい結果を出そうと抜歯部位を迷ってしまう。
あまり頻繁にやることではないが治療途中抜歯もありではないか。