初診時8歳6カ月の男子、主訴は、上顎の左右中切歯が反対のかみ合わせではえてきたきたことだった。
骨格的には問題なさそうなので、まずその歯を指で押させたりして、装置なしで被害改善を試みた。
昔はこれで半分のケースは治ったような気がしているが、現在は子供が言うことを聞かないのかほとんど治らない。
そこでリンガルアーチの使用となる。当然2~3か月で被蓋改善(反対のかみ合わせでなくなる)した。
このようなケースの場合は矯正専門で通常行われている混合歯歯列期からの治療料金体系を適用せず、その部分だけの治療だけの料金を適用している。
しかし、その部は治ったが、次に出てくるその隣の側切歯が反対で出てくる可能性が高いと予測した。そこでリンガルアーチをはずさずに残しておいた。
案の定、右側側切歯は反対のはえてきて、残しておいたリンガルアーチが役だった。
部分的な治療で初めた場合、いったん外して、また次に装置を作った場合は、また装置代のような形で料金をいただくことになる。
今回は残しておいた装置が役立ち患者さんに負担をかけずにすんだ。そして、その歯の安定を確認して装置を今日はずした。
一般に矯正料金は自費で高いと言われているが、何とか配慮できないものかと考えている。