毎月、集まっている勉強会の幸歯会が昨晩、私の仮診療所で開かれた。
この仮診療所も今月で終わりの予定だ。だから最後に集まっておこうということだった。
私が出した話題は昨日の患者さんのかぶせてある右下第一大臼歯と、その後ろの近心傾斜して埋伏している智歯とどちらが価値があるかだった。
私はかぶせてあって根菅治療がしっかりなされている様子もないレントゲン像から智歯のほうが価値があると感じていた。埋伏歯は起こして出せばよいのだから。
しかし一般歯科を行っている2人は違っていた。根菅治療はしっかりなされていなくても、根尖に病巣はない。クラウンもしっかりかぶせてあるので通常の歯と考えてよいという。
同じ歯医者でも専門性の違いで見方が違うものだと思った。
だからこそ、矯正専門医だけで診断していると治療方針が偏りがちになるだろうと感じた。
臨床経験が長くなってくると、とかく自分の診断に自信が出てくるが、また偏りも出てくるだろう。
いつも基本に忠実に治療方針を立て行く、そして臨床経験を加えて行く、さらに分からないこと疑問に思ったことは、知識のある人に聞くことだと思っている。