連休中の診療の2日目、今日は通常の治療は少なく、新患相談が4件あった。
昔は夏休みには1日5件くらいの相談があったが、最近では4人の相談はめずらしい。
その内の1件は42歳女性で、5年ほど前から歯科治療で多くの歯科医院、病院に通っているが問題が解決せずのかえって不定愁訴のような症状が現れてきているという。
話を聞いていると非常に困っている様子はわかる。咬合は反対咬合、開咬の状態で大臼歯部にはレジンが盛り上げてある。
顎変形症での対応も考えられなくもないが、現在の不定愁訴が解決しない限り、そんな方向の治療を進めたら、より問題を大きくしてしまうことが予想できる。
大変困った状態だが、まず、症状の緩和が先で、その先に咬合改善があるとの私の考えを伝えて、その後咬合改善でならば対応できるかもしれないという説明で終わった。
もう1件は、12歳女性で一般歯科での相談結果の非抜歯での拡大(床矯正)と矯正歯科で行うマルチブラケット(抜歯、非抜歯)との違いについてのセカンドオピニオンを求められた。
もちろん私は矯正専門なのでほとんど前に相談した矯正専門医の説明と同じだったと言われた。
近頃、単純なケースの相談よりセカンドオピニオンや複雑な口腔内に問題があるケース、治療の仕上げに対しての不満など、難しい初診相談が増えてきた。これも時代の流れだろうと思っている。
この地域で30年以上、矯正専門開業している者として、正しい矯正治療の普及に努めたい。