15か月前に装置を外して保定に入った14歳男子を診た。そのケースは上顎に叢生が強く下顎にはほとんど叢生はなかった。
そこで上顎左右のみの小臼歯の抜歯で、上顎だけマルチうラケットをつけて、比較的短期間で装置を撤去して、上顎のみクリアリテーナーで保定した。
そして、今日観察で来院、診ると下顎の前歯の叢生がだいぶひどくなっている。本人、家族も気になりだしている様子だ。
再治療(追加治療)の話も出てきた。後から言えることだが、上下の小臼歯を抜歯して通常のように仕上げたほうがよかったように思えた。
しかし、仕上げはある程度予想できても、その後の安定は、分かりにくい現状ではやむを得なかったとも思う。
この上は下顎の抜歯はやむを得ないとして、できる限り負担の少ないやり方で再度装置を装着することになる。高校に入ったらやるというような言葉を母親から聞いた。