毎日の診療で気付いたこと

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長期観察症例

初診は1996年、当時9歳の女の子だった。

開咬を伴う上顎前突であった。開咬用のバイオネーターをしばらく使ってみたが思うようにいかない。

スクリュープレートに変えてみた。

タングクリッブもつけてみた。

前歯だけブラケットをつけUp and downエラスチックもやってみた。

MFTをその間行ったりした。いずれも思うような結果とならなった。

結局、第一小臼歯4本を抜き、マルチブラケットによる治療を2年近く行った。

それでも開咬は完全に治ったとは言えなかった。

さらにMFTを続けたり、パタカラ、再度バイオネーターも使ってみた。

しかし、思ったようには行かずに、諦めて、タングクリブの代わりに高い斜面をつけたプレートで保定観察を続けた。

そのような状態でも、そのプレートを毎晩しっかりつけて1年毎に診せてくれた。2~3年はよい状態にはならなかった。

そして10年あまり経って今日、診せてもらった。

カルテを見ると5年ほど前から咬合安定と書いてある。

何があれだけ治療に困った咬みあわせを安定させたのかわからない。

でも、プレートの長期の使用がこれの良好な状態につながったのではなかろうか。

やはり長期に診ることも大事なことなだと感じた。

治療について

 

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