毎日の診療で気付いたこと

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矯正治療の痛み

矯正治療で歯を動かすときに痛みを伴うことがある。

痛みの感じ方は人さまざまで強く感じる人もいれば、あまり感じない人もいる。

今日電話がかかってきたのは一昨日クリアリテーナーを作った患者さんだ。

正中離開が0.5 mmほどあったので、患者さんはあまり気にしていなかったようだが作り直すのなら、そこまで治した方が良いと考え、セットアップして作った。

歯は多少だが、移動するので痛みを伴う可能性があることは伝えてあった。

今日の電話ではとても痛くて昨日から使っていないと言う。

電話がかかってくるにはとても痛く感じているからだと思う。

状況は分かっている。いつもかかってくるのはこのタイミングだ。

痛くなってくるのも分かるし、これがもう少し経てば感じなくなることも分かっている。

鎮痛薬にも勧めたが、まずその作ったリテーナーを使いたくないようだ。

使っていれば痛みを伴うが、そのうち感じなくなる。

使わずに痛みが去っても、また使えば痛くなる。

術者にとって痛みを伴うことを押し付けるのは本意ではない。

でも、少し堪えれば解決すると思うと我慢していただくしかないのではないかとも考える。

結局そこには患者さんの気持ちが働いてくるのだと思う。

患者さんがその正中離開を閉じたいのであれば、その痛みをこらえられるのではないか。

しかし、自分があまり気にもなっていなかったことに対する痛みは耐えられないのだろう。

やはり、こちらで良いことと思っても主訴がないことをやってはいけないのだろう。

それが、この件で感じたことだった。

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