毎日の診療で気付いたこと

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歯根吸収の説明

マルチブラケット開始10ヶ月目の女子高生が来院した。

当クリニックではマルチブラケット開始から6ヶ月目、その後4ヶ月ごとにパノラマX線写真を撮影している。

撮影の目的のの一つに歯根吸収の観察がある。

今回、上下顎前歯部に軽度な歯根吸収が認められた。

その様なことが起こってくることはやむを得ないことと考えているが、早期に知り、はっきりと説明することが大事と思っている。

だから、まず窓口で簡単に母親とともに説明したが、理解いただけない様子だった。

そこで大画面に初診時、6ヶ月後、10ヶ月後(本日撮影)のパノラマX線写真を並べて根尖の変化を説明した。

そして今後も注意深く観察して、術者が歯根吸収が起こっていることを知っていることが、知らないで治療していくより良いことになるだろうと思っている

歯根吸収については日本矯正歯科学会に4回、アメリカの矯正医会(AAO)に2回展示発表し雑誌にも投稿して昔から関心を持っている。

歯根吸収のはっきりとした原因をつかみ防止することは現段階でもできないと思われる。

しかし、動的治療を終了すれば止まり進行せずにわずかに長くなると考えている。

だから強い力をかけずに早期に動的治療を終わるしか対策はないと思っている。

治療について

 

 

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