毎日の診療で気付いたこと

ブログ記事 合計 3527

智歯を生かすために2年

2年ほど前に口腔外科から第2大臼歯を抜歯し近心傾斜している智歯を起こす相談があった。

どうやらその知歯も抜いてインプラントにする計画だったようだ。

しかし患者さんはインプラントより自分の歯がをいかせることができればそうしたいと望んだ。

年齢は40代後半、歯がスイスイ動くとは思われない。

もし智歯を第2大臼歯の代わりに並べるなら期間がかかるとを説明した。

そして装置も邪魔で違和感がある事も十分説明した。

それでもやるというので、料金は低く設定し開始した。

最初は頰粘膜が傷ついたりして頻繁に急患来院した。

それでも文句も言わすに通い続けてきた。

装置も初期は問題の智歯がある左下臼歯部のみにつけたが、後半では下顎全部に付けた。

その方が動かしやすく正確に動く。でもうっとうしかったろう。

途中でレントゲン写真を撮り、智歯が第一大臼歯に近づき起き上がってくる様子を見て喜んだ。

そして今みると第一大臼歯の遠心に第2大臼歯があると間違えるくらいの状態となっていた。

ついに装置撤去することとなった。保定はどうしようかと考えた。戻る可能性もあるし多少の動揺もある。

そこで通常のフィックスドリテーナーのワイヤーとレジンで左下第一大臼歯と知歯の頰面に貼り付けた。

安定確認はこれからの観察だが、このままうまく安定すればインプラントでなくてよかったといって良いだろう。

患者さんがインプラントを避けるため努力した結果だともいえるだろう。

治療について

MENU
PAGE TOP