毎日の診療で気付いたこと

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外科のつもりで観察したが

2007年の初診時8歳3カ月の女子が今日来院した。

その時の顔つきは上顎後退、下顎前突で、これは将来外科ケースだと診ていた。

だから、通常の矯正の検査もせずに定期的に観察していた。

しかし左上第2小臼歯が早期に脱落して、第一大臼歯が近心に移動して、第2小臼歯の出てくる隙間を奪っていた。

そこで、プレートやリンガルアーチで隙間を確保した。その際にも将来外科で保険治療になるだろうからと装置代程度で簡単に終わらせた。

なかなか第2小臼歯ははえてこなくて時々レントゲン写真を撮っていたが、今日、歯冠の一部が見られた。その写真で右上犬歯の出る方向の異常も見つかっている。

今後、矯正治療は必ず必要になってくるが、自費と保険ではその名がらが違うため、みきわめなければならない。

また成長につれて通常、上下額の骨格のバランスはますます悪化していくものだが、このケースでは、だんだんバランスが良くなってきて、矯正だけで治せるかもしれない程度に思えてきた。

このような経過は非常に珍しい。

やはり成長と言うのは、なかなか予測がつかず難しいものだということを今日のケースで感じた。

治療について

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