現在11歳の男の子が来院した。
3年ほど前から見ているが、とにかく歯がはえる隙間がない。
かなり隙間が足りない事は分かっていたので、混合歯列の時期から連続抜去のように進めてきた。
そして装置を入れる時期が来て、上下顎に拡大プレートを入れてスペースのリゲインを図った。
しかし、その装置はあまりよく使われず、結局なくしてしまった。
もう固定式装置にするしかない。
リンガルアーチを装着し、右上側切歯のクロスバイクの改善、および遠心移動はかったりした。
今日、診てみると、実に右下犬歯のすぐ後に第一大臼歯が来ている。
すでに第一小臼歯は抜いてあるが、第二小臼歯のでる隙間がまったくない。
その上、第一大臼歯の後には第二大臼歯がしっかり生えている。
他の小臼歯部もそれに近い状態だ。
個々の歯がとても大きい。ここまではえる隙間が足りないケースは今までに経験がない。
これから、どのように排列しようかと考えこんでしまっている。
第二大臼歯から順に遠心に送るか、小臼歯なしの排列か、よい結果をださなければならないと思っている。