Ⅱ級2類といってすぐわかるのは矯正歯科関係者だけだろう。
アングル分類Ⅱ級2類のことで歯科矯正学の教科書に載っていて試験にもよくでた。
しかし、そのケースは多くはなく、相談時にみつけることは珍しい。
今日の相談はそのケースだった。
特徴は噛み合わせが、中切歯が舌深く舌側傾斜していて、側切歯は唇側に出ていることが特徴となる。
しかし、中切歯も唇側にでている典型的な出っ歯Ⅱ級1類と違い、患者さんに出っ歯の認識はない。
また、かみ合わせが深いことも、患者さんの主訴からは外れてくる。
気になっているのは側切歯がでていることだけだ。
しかし、構造上、出っ歯の分類に入るのだから、治療は患者さんの気になっている部分だけというわけにはいかない。
そのあたりを十分に理解していただければ治療に入るのだが、難しい面もある。
今日の相談者は34歳女性、ホワイトニングの相談も一緒にとのことだったので、歯並び、咬合のことをどこまで気にしてきたかわからない。
この種類の治療は案外難しいことがある。治療に入るときは患者さんも我らもそれを理解してあたっていかなければならない。