29歳女性が来院した。その患者さんは1年8ヶ月ほど前からマルチブラケット装置による叢生と上顎前突の改善を行っていた。
治療はうまくいっていたが3ヶ月ほど前からガミースマイルが気になると言う。
そこで上顎前歯根尖部にアンカースクリュー2本を植立した。
そのアンカーを固定源として上顎前歯を圧下していった。
そして、2週間ほど前に左側のスクリューがぐらぐらしていると訴えがあった。
確かに動揺していたので、それを撤去した。
今日の 来院で、これからどのようにしていこうかと相談した。
3ヶ月の上顎前歯の圧下により多少ガミーは改善したとも思えた。
他のことについては、およそ改善しているので、目標の治療期間の2年で装置をはずしたくも思う。
しかし、たアンカースクリューを植立しなおせばその期間では装置撤去は不可能だ。
患者さんも2年以内での治療を希望したため右側のアンカースクリューもはずし、上顎前歯の圧下はやめた。
アンカースクリューが1、2割はゆるむ事は珍しいことではなく、 、特に失敗したという認識はないが経験したくないものだ。
このアンカースクリューは薬事法も通った材料になったが、まだ少し安定に欠けるような気がする。
当院でももう少し安定した治療方法を検討したい。