2008年 8歳で初診の女の子 症状は反対咬合でやや骨格の問題があるとみていた。
その時期での治療を行うことにして、チンキャップ、リンガルアーチで短期間で被蓋改善を行った。
それからは成長に伴う骨格のバランスをみていくのみだった。
ここ数年は年に1回の検診だった。そして今日がその検診の日だった。
15歳になり女の子としては骨格の成長はほぼ終わったとみた。
口の中をみると、良好な歯列、咬合だった。
私のマルチブラケットでの仕上げで撤去時にここまでは仕上げられないという程度の良好な状態だった。
Ⅰ期治療だけでこのようになる症例ばかりではないと思っていない。
最近はⅠ期治療から始めると治療期間長くなるので、Ⅱ期のマルチブラケットより始めるケースが多くなってきている。
しかし、このケースをみると、Ⅰ期治療で少しの問題を取り除いたら、あとは自らの力でよい歯列、咬合導いたことになる。
あらためて自然治癒能力を評価した。
Ⅰ期治療ではこのようなケースを見つけることが、よい治療につながるのだろうと感じた。