昨年、北海道から9才の女子が当クリニックに治療の継続を依頼されて来院した。
口の中には、上顎、下顎ともに拡大の固定式装置が入っていた。
歯の生え変わり状況は、乳歯はもう終わりに近い状態だった。
拡大装置が入ったまま来院されたが、そのまま拡大の方針続けるのか、永久歯になってから抜歯が必要なのか決めかねる状態だった。
さらに、いつになるか分からないが、また北海道に戻る可能性もあるとも言われた。
そこで、その時は施術料をいただかずに永久歯になるまでの間、装置をそのままにして観察することにした。
その結果、この1年間に装置を調整したり、脱落した装置を装着したり、合わなくなった装置を撤去したり、5回ほど来院されたが、積極的な治療を行わなかった。
そして先日、また北海道に戻ることになったと連絡が入った。
今日は最後の治療に来院された。
施術料はいただかずに積極的な治療を行わなかったわけだが、それで正解だったと思う。
1年前に預かった資料をお返しし、この 1年間の方針と行った処置を簡単に書いた報告書もお渡しして終了となった。