30歳女性、反対咬合の治療をマルチブラケットにて終り、保定期間が半年ばかり過ぎた。
その女性から下の前歯が内側に傾いているとの質問を受けた。
確かに、下顎前歯は舌側傾斜している。そして咬みあわせはやや深い。
反対咬合の場合、骨格的には上顎より下顎が出ている場合が多い。
それを外科手術なしに前歯の被蓋を改善するためにはどうしても下顎前歯は舌側に傾斜させなければならない。
そして咬み合わせが深くしたことは反対の咬み合わせに戻らないための良い条件だと考えている。
だから質問にはそのように答えて問題はないと思っているが、やはりその方はその部分が気になっているから質問したんだろう。
あとからの説明はどうしても言い訳ととられてしまう面がある。
術者側では当たり前と思ってることでも、やはり治療前に説明しておくことが必要なんだろうなと今は思っている。