31歳女性が、保定検診で来院した。
約2年前に、マルチブラケットを撤去している。
治療期間は1年半余であった。
その時の仕上がりが特に悪かったわけではないが、少し甘かったところもある。
マルチブラケットの撤去を決めるとき、仕上がりの精密さと治療期間を配慮する。
結局、このケースでは、仕上がりをほどほどに期間は短めにマルチブラケットを撤去した。
しかし、この患者さんはその仕上がり状態に気になった点があったのだろう。
細かな点について何度か相談があった。
その都度クリアリテーナーをセットアップして、その注文に応えるように努力した。
その結果、細かな点も少しずつ理想の状態に近づいていった。
そして前回の観察から半年ばかり経って今日診せてもらったところ非常に良好な歯列、咬合となっていた。
そのことを患者さんと確認し、喜びあった。
やはり、マルチブラケット期間中にきっちりと仕上げることが基本であろうが、こんなやり方もあるのかもしれない。