35年前の開業当初はチンキャップ調整しない日は無いくらいチンキャップはよく使われ製作も頻繁に行った。
最初の頃は既製品もなくインサイドベルトを手芸店からは買ってきて作っていた。
日本人の頭の形態になったネット状の既製品ができてからは、それを利用するようになったが、かなり大量に買い込んであった。
そして近年、チンキャップを作らなくなくなって何年になるだろう。
少なくともここ数年は作っていない。
今日は久しぶりにチンキャップの製作することになった 。
10歳の男子反対咬合。
昔よくやった上顎リンガルアーチ、下顎プレートそしてチンキャップ。この3点セットだ。
幸い戸棚の奥にはずっと使わなかったチンキャップの作製材料や道具があった。
しかし、それに使うゴムなど劣化していないかと心配だった。
それでも何とか作製して使うように指導して治療が終わった。
これほどチンキャップが使われなくなったのはなぜだろう。
一つは混合歯列期での反対咬合の相談が少なくなった。
もう一つはチンキャップの下顎発育抑制に対する効果に対する評価の変化だろう。
加えて外科併用の矯正の発達。
こんなことがチンキャップ戸棚の奥に追いやった原因であろう。
矯正治療にも流行があるのかもしれない。