午後、2人の顎変形症手術後の患者さんがユニットに並んだ。
どちらも現在は東京にお住まいで通ってきている。
1人は女性で、今年の1月に手術を受けた。
もう1人は男性で、昨年の8月に手術を受けている。
どちらも手術後は両側臼歯部がかまなくてゴムを使用してもらい、 2人ともよく噛むようになった。
手術前の矯正ではどちらも上顎の両側第一小臼歯を抜いている。
違いと言えば女性の方が上顎の叢生が著しく、男性はほとんどなかったと言うことだろう。
叢生が大きい方が抜歯スペースはすぐに埋まり治療期間は早く終わる。
患者さんはひどくて、期間がかかり大変そうに思われるが、以外にそうでもない。
むしろ叢生がない場合の方が期間がかかる。
今回の場合も後から手術をした女性は半年もせず今日撤去を決めた。
決めただけでなく、土曜日は忙しく一人に時間をかけられないのだが、東京から通っているので装置を撤去して固定式リテーナーやクリアリテーナーまで作ってしまった。
一方、男性は長引いているので早くはずしたいのだが、まだ前歯部に隙間が残って今日もはずすことが出来なかった。
その患者さんは抜きたくなかったのだが、口腔外科で抜いた方がきれいに治ると聞いてきて希望されたので、方針転換している。
それが、長期間になってきた理由のように感じている。
矯正治療にとって抜歯は必要なことだが、その選択は難しい。