18歳の高校卒業の女性が再相談に来院した。
この患者さんは5年前に相談があった上顎前歯部に隙間があり咬みあわせが深い上顎前突だった。
口元の突出が気になったが相談して上顎のスペース閉鎖、咬合挙上だけで非抜歯、7ヶ月間のマルチブラケットだけで動的治療を終了した。
その後、昨年末まで保定で観察してきたが終了とした。
その間、当方では気になるため診断時にも治療途中でも保定時にも口元の突出については聞いている。
それに対して不満がなかったのでその治療方針で進め、終了した。
ところが今日はガミースマイルと、下顎の後退が気になるという。
今日診ると歯列咬合は安定している。
希望に応える治療法としては、抜歯ケースとしての再治療か、外科併用での矯正治療と言うことになるのだろう。
いずれにしても、短期間で仕上げて長期に保定してそれで良いことになった状態を崩してやり直すには抵抗がある。
しかし、患者さんが強く望むのならば、抜歯とアンカースクリューで行うことになるのかもしれない。
治療経過で「これでいいですね」と確認を繰り返すことはよいことだと思っていたのだが。