毎日の診療で気付いたこと

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3D画像診断

先日、パノラマX線写真で左上犬歯の萌出方向が近心に傾き左上中切歯根尖と重なっていた。

より詳しく状態を知りたく、静岡医療センターへX線CTの撮影を依頼した。

1週間ほど前にそのCDが届き、そのまま見てみた。

スライスされた画像が何枚も映し出されて、それより立体を想像すると言うことらしい。

それでも分からないことはないが、外科のシュミレーションに使っているドルフィンでは立体の画像として見せてくれる。

そこで、そのデータをドルフィンに取り込んで見てみた。

どのデータをどのように取り込みどう見たら良いのか全く分からなかった。

しかし、いろいろ試みたら、けっこう分かりやすい立体画像を見ることが出来た。

今日はその中学1年女子の患者さんと母親にその画像を使って説明した。

パノラマでは重なって写っていた像は、中切歯が唇側で犬歯が口蓋側であることがわかり、そこには根吸収はなくわずかに隙間があることまで分かった。

また立体画像をくるくる回しながら見ることにも慣れてきた。

頭頂部から下顎の方から頸椎の方からそれぞれ理解しやすい画像となる。

それで、その犬歯の位置ははっきりしたが、それをどうするかということになる。

撮影してくれた口腔外科では全身麻酔で抜歯ということが提示されたようだ。

抜歯するのなら開窓して誘導を試みたいと思うがそれもなかなか難しそうだ。

現在、中切歯の歯根吸収がないから予防的に抜いておくのが良いか、観察していてはっきりしてからでも良いか。

はっきり吸収してきたら、その犬歯中切歯の代わりに萌出させる案はないものかなどいろいろ考えてしまう。

観察以外のことを始めるには夏休みと言うことになるので3ヶ月後の予約を取った。

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