32歳女性、保定10ヶ月、34歳男性保定7ヶ月の予後観察を行った。
いずれも顎変形症手術を受けている。
そして、どちらも術後矯正治療期間は6ヶ月程度だった。
二人とも臼歯部咬合が安定していないように見える。
術後矯正は半年を目安にして、そこで安定していればマルチブラケットを撤去する。
しかし今年3月に出席した東海大学での顎変形症の勉強会ではもっと長く術後矯正を行っているようだった。
矯正治療はどうしても戻る傾向がある。
それは外科手術を併用しても防ぐことは難しいようだ。
だからといって治療が無駄あったと言うような程度ではない。
あれだけの歯列咬合、顔つきが、ほとんど治っているようには見える。
しかし、術後矯正で仕上げた模型や写真の記録と比較するとがっかりする。
今、術後矯正が短かったのではないかと感じている。
手術を終えて、うっとしい矯正装置から早く解放してあげたいと、良い状態になれば早めに装置撤去をしている。
これではいけないのではないか、期間など気にせずじっくり歯列咬合の安定を確認した方がよいのではないかと思ったりする。
治療をずるずる長引かせるのは好きではないが、必要なのかも知れない。
患者さんの不満足による再治療はないのが幸いだが、再治療を口に出したい時もある。