2012年初診で6歯以上の先天欠如があった当時10歳(男子)だったが、すでに顎変形症を予測できる顔貌だった。
初診時には乳歯もあったが反対咬合に加えてオーバークロージャーがあった。
前歯は反対咬合で臼歯を上下顎咬合させるととても咬合が低くなってしまう。
一般歯科の先生に相談しても歯冠を長く(高く)する仮ブリッジは賛成されなかった。
そこで義歯を兼ねて咬合を高くしたプレートを今まで装着してきた。
現在16歳、いよいよ顎変形症の治療に入るための術前矯正を開始する時期となった。
マルチブラケットを装着することになる。
プレートは下顎に装着されているので、今日はそれに関係ない上顎にブラケットを装着した。
下顎にブラケットを装着するにはプレート使用できなくなる。
それでは食べるのに困るようになってしまう。
そこで今日はプレートを小さく削って下顎ブラケット装着の準備をした。
それでブラケット装着はなんとかなるだろうが、それが邪魔で歯が思うように動かないかも知れない。
これから、いかに上下顎マルチブラケットで術前矯正を完成させていくか難しい。
その都度患者さんと相談して上手くやっていくしかないと思っている。