2週間前にアンカースクリューを通常の上顎5,6番間に植立した25歳女性が来院した。
植立後の症状を聞くと植立した日が痛かっただけで、その後は良いという。
しかし1週間前にまた痛くなったという。何かなと思い口腔内を診た。
左側のアンカースクリューの周りに歯肉が良くない。
痛んだのは左であることが確認できた。
思った通りアンカースクリューは緩んでいた。
抜いてしまおうかとも考えたが、特に麻酔もしないで締める方向に捻っていった。
特に痛みを訴えることもなく、緩みはなくなった。
今までにもこのようなケースはあった。
経験上は締めるとしばらくは使えるが、そのうち使えなくなってきている。
このケースもそうなる可能性が高い。
せめて犬歯の遠心移動の時期だけでも使えないかと期待している。
全体的に歯磨きも良くなかったし、アンカースクリューの周りも汚れていた。
それについて指導して、超酸化水でゆすぎや歯肉マッサージを行ってもらうことにした。
今日の処置は両側とも犬歯をアンカースクリューからパワーチェーンで引いた。
途中で緩んできたとの連絡がないことを願っている。